Photo by The original uploader was Olegvolk at English Wikipedia. / CC BY 2.5 via Wikimedia Commons
Photo by The original uploader was Olegvolk at English Wikipedia. / CC BY 2.5 via Wikimedia Commons
目次

概要

名称USAS-12
メーカーデウー精密工業
系列USAS-12系
口径12 ゲージ口径
種類散弾銃
作動方式ガス作動
作動方式詳細ガス作動
発射方式セミオート / フルオート
原産国韓国 / アメリカ
登場年1980年代年
使用弾薬12 ゲージ
全長960mm
銃身長460mm
重量5.5kg
装弾数10/20(ドラム)発
発射速度400rpm
有効射程100m
前身AA-12

特徴

USAS-12は、12ゲージ弾を使用する自動散弾銃であり、近接戦闘における高い制圧力を目的として設計された。ガス圧作動方式を採用し、毎分約400〜450発という高速連射を実現している。弾倉は着脱式で、10発入りの箱型弾倉または20発入りのドラム弾倉を使用可能である。

双方ともポリマー素材で構成され、特にドラムマガジンは残弾確認を容易にするため背面が半透明となっている。射程は短いが、重装備の敵や狭い市街地環境において高い火力を短時間で集中できる点が特徴である。また、構造的には信頼性重視の単純化が進められており、保持・携行性を考慮したキャリングハンドル付きの設計が標準仕様とされた。

歴史

USAS-12の基礎概念は、1980年代にアチソン(Maxwell Atchisson)が開発した自動散弾銃設計に由来する。米国のギルバート・イクイップメント社(Gilbert Equipment Co.)がこの設計思想をもとに新型軍用ショットガンの開発を構想し、1989年にジョン・トレヴァー・ジュニアによって設計がまとめられた。同社自身には製造能力がなかったため、韓国の大宇精密工業が製造を引き受け、1990年代初頭から量産が開始された。

この協力により量産が実現し、1990年代半ばまでに3万丁以上が製造された。民間向けにセミオート版を米国市場へ導入する試みもあったが、1990年代初頭に米財務長官ロイド・ベンツェンによって「スポーツ目的を持たない」と分類され、国家火器法(NFA)上の「破壊装置(Destructive Device)」に指定されたことで、一般市場での販売はほぼ不可能になった。

構造

作動方式はガス圧作動であり、閉鎖は円筒状ロッキングピースが薬室後方のバレルエクステンションに噛み合う構造となる。これは安定した閉鎖強度を得るための設計であり、高圧弾薬使用時の安全性を確保する意図がある。照準装置はアイアンサイトを備えるが、後期型やCQモデルでは前照星を廃し、キャリングハンドルと組み合わせて再設計された仕様が存在する。

弾倉が大容量かつ交換式であるため、連続射撃時も迅速な補給が可能である。フルサイズながら射程は40 m前後に限定されるが、近距離制圧では広い散弾拡散範囲を活かした高い実効性を持つ構造である。

運用と実戦運用

USAS-12は主に軍および法執行機関向けに配備された。韓国では707特任群が採用したとされ、同様にブラジルでは海軍特殊部隊GRUMEC、コロンビアではGAULAおよびCOPESが使用していると報告されている。また、ドミニカ共和国、ペルー、タイ、フィリピンの一部警備組織にも配備例が確認されている。

非国家主体としては、メキシコの自警団や反政府勢力、フィリピン共産党系ニュー・ピープルズ・アーミーなどが入手・使用した記録が挙げられる。実戦では特にメキシコ麻薬戦争のような市街・至近距離戦闘での使用が伝えられており、制圧射撃や建物突入任務でその高火力が活かされたとされる。ただし公式な使用実績の詳細は公的に確認されておらず、公開情報は限られる。

派生型

USAS-12 CQ(Close Quarters)モデルは、前照星を廃し、キャリングハンドルを改設計した近接戦闘向けバージョンである。外観は基本モデルと類似するが、軽量化と携行性が重視されている。また、米国アミーテック・アームズ(Ameetec Arms)は2007年にUSAS-12をもとにした半自動版「WM-12」を開発した。

このモデルはピカティニーレールを装備し、固定照準装置を省いて民間市場を意識した設計であったが、法的制約や販売上の問題から試作段階で製造が終了している。その他にRAMO Defenseが米国内で韓国部品を用いて組立てた限定モデルも存在した。

参考情報

USAS-12の製造企業であった大宇精密工業はその後S&T大宇を経てSNT Motivに改称している。機種名の「USAS」は「Universal Sporting Automatic Shotgun」の略であるが、実質的には軍・警察用途が中心である。米国内ではNFA上の規定により民間所有が大幅に制限されており、「Destructive Device」として分類された点が特筆される。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次