
概要
| 名称 | コルト SAA |
|---|---|
| メーカー | コルト |
| 系列 | Colt SAA系 |
| 口径 | .45口径 |
| 種類 | 回転式拳銃 |
| 作動方式 | 手動 |
| 発射方式 | SA |
| 原産国 | アメリカ / イタリア |
| 登場年 | 1873年 |
| 使用弾薬 | .45 Colt |
| 全長 | 279mm |
| 銃身長 | 121mm |
| 重量 | 1.05kg |
| 有効射程 | 50m |
特徴
コルト・シングルアクション・アーミーは、金属薬莢を用いる初期の実用型リボルバーであり、堅牢なフレーム構造と高威力の.45ロングコルト弾によって知られる。銃はシリンダーと一体化した上部フレームを持ち、発射ごとに撃鉄とトリガーを順に操作するシングルアクション方式を採用している。
装弾・排莢はローディングゲートとエジェクターロッドによって1発ずつ行う構造で、単純な機構ながら高い信頼性を維持した。この設計は当時の軍務環境に適合し、保守性の高さから民間市場でも長く支持された。
歴史
この拳銃は1873年にコルト社によって完成し、1874年にアメリカ陸軍がM1873として制式採用した。初期生産分はすべて軍用に納入され、1870年代半ば以降に民間型が市場に登場した。その後、コルト・フロンティア・シックス・シューターなど、弾薬を.44-40口径に変更した民間仕様も登場し、ウインチェスターM1873ライフルとの弾薬互換性が評価された。
黒色火薬用として設計されたが、後年の改良により無煙火薬にも対応するようになった。1911年に自動拳銃M1911が正式採用されるまで、SAAは陸軍および州別の治安組織で運用され、のちには西部劇ブームの象徴として再評価され再生産が続いた。
構造
コルトSAAはシリンダーを固定式フレーム内に収める堅牢な一体構造を持ち、撃鉄をハーフコック位置にしてローディングゲートを開け、エジェクターロッドで薬きょうを排出・装填する方式を採る。安全装置は設けられておらず、携帯時には撃鉄を安定させるために空室を1つ残して装弾するのが一般的であった。
作動は完全なシングルアクションで、撃鉄を手動で起こさなければ発射できない。この単純な構成は分解・整備を容易にし、堅牢かつ長寿命の構造として評価されている。
運用と実戦運用
SAAはアメリカ陸軍の制式拳銃として採用され、士官や騎兵隊に広く支給された。民間市場では、西部開拓地の保安官や開拓民にも広く使用され、信頼性の高さと威力から長く愛用された。
テキサス・レンジャーなど一部の法執行機関や著名人物にも使用例があり、第二次世界大戦以降は娯楽・競技射撃の分野でも人気を博している。現行モデルは歴史的復刻銃として生産が続けられ、アメリカ文化の象徴的な拳銃と見なされている。
派生型
代表的な派生型には、民間向けの.44-40口径モデル「フロンティア・シックス・シューター」、短銃身モデル「シェリフズ」、中銃身の「アーティラリー」、長銃身の「キャバルリー」、さらに16インチまでの特注型「バントライン・スペシャル」などがある。
一部は特注彫刻や象牙グリップなどを備えた装飾銃として製作されており、将軍ジョージ・パットンが携帯していた装飾モデルが著名である。現在では、オリジナルの設計を基にしたレプリカや派生型が各国メーカーからも生産されている。
参考情報
一般的な日本語表記は「コルト・シングルアクション・アーミー」または略称「SAA」。英語圏では“Colt Peacemaker”の呼称が広く用いられる。
