Photo by Dr. Zachi Evenor / CC BY 2.0 via Wikimedia Commons
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目次

概要

名称IWI タボール X95
メーカーIWI(イスラエル・ウェポン・インダストリーズ)
系列ブルパップ系
口径5.56mm口径
種類アサルトライフル
作動方式ガス作動
作動方式詳細ガス作動 / ロングストローク
発射方式セミオート / フルオート
原産国イスラエル
登場年2009年
使用弾薬5.56x45mm
全長590mm
銃身長330mm
重量2.78kg
発射速度800rpm
有効射程500m
前身Tavor TAR-21

特徴

X95はTavorシリーズの小型ボルテップライフルとして設計され、標準的なM4カービンより短い全長で近接戦闘や狭小空間運用に適したコンパクトさを特徴とする。5.56×45mm NATOや.300 AAC Blackoutといった複数口径への対応と、9×19mmへのキット変換が可能なマルチ規格性を持ち、アサルトライフルとサブマシンガンのプラットフォームを共用している点が実用性を高めている。

重さとバランスはバレル長と構成に応じて調整され、330 mmバレルの短機種は装甲車両内・車載装備向き、419 mmバレルの長機種は歩兵部隊での標準小銃に近い射撃性能を想定しており、口径やバレル長ごとに用途が明確に分けられている。また、表示部全体に装着できるピカティニーレールを備え、光学 sightやライト、グレネードランチャーなど複数の補助機器を統合しやすい構成になっている。

歴史

X95はイスラエル・ウエポン・インダストリーズ(IWI)がTavor TAR/Tavor 7と同様のTavorファミリーの一部として開発し、2009年11月にイスラエル国防軍の将来の標準小銃として採用決定された。その後、インドのカシミールでの反乱鎮圧に投入された部隊から、AKMと比較して小型・軽量ながら射程と威力が優れているとの評価が伝えられている。

2014年にはIDFが長さ380 mmのバレルを備えた改良型X95を一部歩兵部隊に導入すると発表し、2021年にはIDFが前線歩兵の多数の小銃をM4系に移行しつつ、既存のMicro Tavor(X95)は予備部隊向けに転用する方針を報じた一方で、IDF公式サイトでは引き続きMicro Tavorの取得と戦闘部隊への配備を計画しているとしている。これによりX95は現役主力から段階的に後方部隊・特殊要素向けへと位置づけが再編されつつ、引き続きIDFの運用ラインナップ内に残っている。

構造

X95は一般的なボルテップ構造を採用し、バレルと銃身が後方のボルテップハウジング内に収まっているため、短い全長でも比較的長いバレル長を確保できる。基本的な作動方式はガス作動式ガスリターンで、5.56×45mm NATOや.300 AAC Blackout仕様ではガスチューブからボルトキャリアを押し戻す方式が用いられ、.300 AAC Blackout版では超音速・亜音速用に切り替えるガスレギュレーターが装備されている。

9×19mm ParabellumのX95 SMGおよび変換キット仕様ではブローバック方式で作動し、同じ本体構造に短いバレル(279 mm)と9 mm SMGマガジンに対応したボルト・レシーバーを組み合わせている。バレル長ごとに330 mm、380 mm、419 mmの3種が存在し、それぞれのレシーバー・ストック構成に合わせて全長が580 mm、640 mm、670 mmに設定されており、バレル長と口径の組み合わせごとに用途が分けられている。

運用と実戦運用

IDFでは歩兵と特殊部隊を中心にX95を実戦配備し、狭い市街地戦、装甲車両内保持、車両やヘリコプターからの乗降戦闘など、空間に制約のある環境でそのコンパクトさを活かしている。また、インドの反乱鎮圧やインドCRPF部隊などでもX95が運用されており、現場指揮官からAKMと比べて小型・軽量でありながら射程と威力が高いとの評価が伝えられている。

サブマシンガン構成のX95 SMGは、9 mm SMGマガジンを流用しつつ、X95のボルテップレイアウトを維持するため、特殊部隊やCTF(対テロ)部隊での短距離・室内戦闘(CQB)に位置づけられる。バレル長279 mmのSMG版は全長580 mmに抑えられており、狭い空間や車両内での携行性を重視した設計となっている一方で、長バレルのX95‑LやX95‑Rなどは長距離狙撃用の光学 sightや脚付き構成で運用されるため、部隊の役割に応じて口径・バレル長・構成が使い分けられている。

派生型

X95には5.56×45mm NATO、.300 AAC Blackout、9×19mm SMG、5.45×39mmの複数口径バリエーションが用意されており、バレル長330 mm、380 mm、419 mmの各機種が存在する。X95‑Lは半自動専用で長距離狙撃用 sightと一体脚を備え、長バレルのX95‑GLはM203グレネードランチャーを装着できる長めのノッチ入りバレルを採用していたが、その後IWI GL 40グレネードランチャーが標準X95のトップレールに直接装着できる形に移行している。

9×19mmのX95 SMGとX95‑S SMGは共にサブマシンガン仕様で、X95‑S SMGは延長バレルを備えて連発時の安定性を高めている。X95‑Rは5.45×39mm用に設計されたバージョンで、330 mmおよび419 mmバレルを持つ2種類が用意されている。また、フォート‑223(ウクライナライセンス版X95‑330)やフォート‑224(同X95R‑330)、インドで企画されたZittara(Micro Tavor ライセンス生産版)など、海外ライセンスや交渉ベースの派生型も存在するが、一部は量産に至っていない。民間市場向けにはIWI USとIWI Canadaが半自動のみのTavor X95/XBシリーズを販売しており、バレル長と規制法に応じて「Restricted(制限銃)」と「Non‑restricted(非制限銃)」に分類されている。

参考情報

X95はボルテップ・バスケット・ハンドル構造のため、左利きでも操作しやすい右側ハンドガードや可変式ストックを採用しているが、補助握りやグリップは交換可能で、各種Third‑partyグリップやトライガードに切り替えることができる。英語圏では「Micro‑Tavor」「MTAR/MTAR‑21」といった旧称も併用されており、記事内で表記を統一する場合は「IWI Tavor X95」または「Micro‑Tavor X95」を用いることが一般的である。

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